後の祭り five o'clock surprise 2003 12 10
不景気は、まだまだ続くでしょう。
世界の経済状況を考えても、
国内の経済状況を考えても、きびしい状況にあります。
政府は、国内の不景気を、経済報告で、
他人事のように、
「不景気の原因は、過剰設備、過剰融資、過剰人員」と解説していますが、
その3つの過剰を作ったのは、誰か。
それは、他ならぬ政府自身です。
だから、政府には、3つの過剰などと言う資格はないのです。
1989年から1991年のころ、
その当時、政府は、バブル経済を沈静化するべく、さまざま政策を実行しました。
金利の急激な引き上げ、不動産融資の総量規制など。
これらの市場原理を無視した経済政策により、
バブル経済は、沈静化するどころか、日本経済まで、破壊してしまったのです。
その結果、3つの過剰が生じたのです。
気の毒なのは企業の方です。
そもそも、あれはバブル経済だったのか。
アメリカにおいて、価値の創造とは、株価です。
日本においては、株価は、なかなか民族的に、なじめなかったのです。
アメリカは、狩猟民族であるので、株価には適合しましたが、
日本は、農耕民族なので、株価というよりも、土地だったのです。
アメリカの株価に相当するものが、日本において土地だったのです。
アメリカにおいて、株価を下げる政策を実施すると、どうなるか。
アメリカ経済が、ひどい結果になるでしょう。
それを、日本で、やってしまったのです。
アメリカでいうところの株価は、日本では土地だったのです。
日本では、株価とは、土地が象徴していたのです。
土地の値段が、株価の代用品の役割を果たしていたのです。
その土地の値段を下げる政策を実施すると、どうなるか。
アメリカで株価を下げる政策を実施した結果と、同じ結果が得られます。
さて、日本の景気回復は、いつになるか。
それは、日本では、株価に相当する土地の値段が、上昇する時です。
あるいは、日本人が、土地に替わる「新しい価値」を見出した時です。
それまでは、不景気が続きます。
何でもかんでも、アメリカのマネをしていてはダメです。
日本は、アメリカとは、民族的な特性が違うのです。
景気回復すると、忙しくなるので、
時間がある今、日本は、どんな民族なのか、振り返るべきです。
海外に出た時に、アメリカのマネ、ヨーロッパのマネ、
そんなことをしても、外国人に嫌われるだけです。
泥臭いかもしれませんが、日本人の特色を明確に打ち出した方が理解されます。
しかし、外国人に、日本文化を説明できる日本人が、何人いるでしょうか。
これができなければ、やはり、日本人は、外国人から軽く見られます。
民族の誇りとは、ナショナリズムと違います。
民族の誇りを持っていない人間に、本当の国際交流はできません。